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さとう成育心理面接室のご紹介

面接室1

 

発達の問題を中心とした障害、慢性疾患を長期にお付き合いさせていただく面接室として成育心理面接室と名付けました。

 

さとう成育心理面接室のご紹介医療機関に通院されている方・公的相談機関で援助を受けている方は成人後もこころの相談ができるのだろうかと不安に思われたことはありませんか。さとう成育心理面接室は同じ担当者で成人後もお付き合いさせていただく面接室です。

また、発達の悩みを抱えながら働いている方や家庭生活を営まれているご本人やご家族の方はじっくりと相談されていますか。さとう成育心理面接室は病院臨床経験豊富な担当者が変わることなくお付き合いさせていただく面接室です。

自閉症スペクトラム(広汎性発達障害やアスペルガー症候群)、ADHD、LDなどの発達の障害は早期に発見をし、療育・特別な支援を受けることが大切なことです。加えてこころの悩みにもじっくり取り組むことも大切です。さとう成育心理面接室はこの、こころの悩みを中心にご本人と向き合っていきます。

また、長期に通院治療が必要な喘息をはじめとするアレルギー疾患などの慢性疾患を抱える方たちは多くの制限の中生活をしています。つらさや悲しみ・怒りが症状に影響することもあります。さとう成育心理面接室では、このつらさや悲しみ・怒りと向き合っていきます。

更に、お母さん・お父さんを始めとするご家族の方への援助はご本人への援助と共に大切なことです。一般的にはご本人へどのように対応したら良いのかという指導が援助の中心となりますが、さとう成育心理面接室では、お母さん・お父さんとしてよりも一人の人としてこころの悩みと向き合っていきます。これはご本人が成長するに従ってご両親は年を取っていく宿命の中で必要になる事です。

広汎性発達障害やアスペルガー症候群をスペクトラムとして捉えるとは?

広汎性発達障害等を能力障害として捉えられていた時期が長くありました。近年、知的障害を伴わない広汎性発達障害やアスペルガー症候群が注目され始めると大きく変化し始めました。

ADHDを例に上げてみますと、薬物療法や教育的配慮などにより個性の範囲内として捉えても良いレベルまで改善されるケースも多くなっています。しかし、受験などのストレスにより症状が再び強くみられる場合も見られます。このように流動的な状態像を示す事が多々見られ能力障害として捉えきれなくなりました。

自閉性障害の中核的な症状を現すものから個性の範囲内として捉えるものまで連続的に捉える考え方として「スペクトラム」という言葉が生まれました。

ほぼ半世紀前の自閉症は極めて珍しい障害で、1万人に4.5人でした。近年では100人に1人から2人の間といった調査結果もみられるようになりました。これは「広汎性」といった診断基準の変化による有病率の変化が一因としてあります。診断基準としてDSM-Ⅳ(アメリカ精神医学会の精神疾患の分類と診断のマニュアルと基準)が一般的ですが、この診断基準でのアスペルガー症候群はコミュニケーション障害は入っていませんし、アスペルガー症候群と高機能広汎性発達障害との区別ははっきりしていません。スペクトラムという概念で捉えた方がわかりやすいと言えます。このような流れを反映しDSM-Ⅴではアスペルガー症候群の概念が消失する等、診断基準の変化が草案に盛り込まれています。

ADHDは不注意・多動・衝動性といった行動特徴がありますが、これら3つの特徴は質的な特徴ではなく子どもならば誰しももっているもので量的な問題を客観的に評価する事が重要となります。そのため臨床場面ではADHD-RSやCBCL等が使われています。

二次障害とは?

自閉症スペクトラムやADHD、LDに対する心理面接の大きな役割として「二次障害の改善」が言われています。この二次障害をどのように捉えたらよいのでしょうか。

二次障害とは新たに加わる障害のことで、併存障害と異なります。例えば、ADHDはアスペルガー症候群やLD(学習障害)と併存する事はよくあり、二次障害とは言いません。

『障害をもつお子さんの環境の問題により二次障害が起きる』という考え方があります。この一例としてADHDがODD(反抗挑戦性障害)、CD(行為障害)となりAPD(反社会性人格障害)となるという考え方です。

二次障害を考えるにあたって、子どもの発達について振り返ってみます。

赤ちゃんは早い時期から母親が自分に感心を持っているかを敏感に察知していると言われています。母子関係により「わたし」が成立する考え方です。赤ちゃんを母親がガラガラであやす時、母親は赤ちゃんを見つめガラガラをみつめる。赤ちゃんも同じように母親を見つめガラガラを見つめる。ヨチヨチ歩きの幼児が段差を上がろうとする時に「だいじょうぶかなあ」という思いで母親を見つめる。母親は「だいじょうぶだよ」と頷き、幼児は安心して段差を上がる。このような「わたし」と母親の関係により「わたし」がより育っていきます。自閉症スペクトラムのお子さんはこのような「わたし」が育つのに時間がかかる特徴があります。

また、赤ちゃんは五感のすべてを使って母親の感情を捉えようとします。母親は赤ちゃんの気分に波長を合わせ響きあった反応をします。これを情動調律といいます。赤ちゃんは「わたし」の育ちと母親の情動調律を感じ生き生きと生活をします。自閉症スペクトラムのお子さんはこの情動調律を感じるのに時間がかかる特徴もあります。

アタッチメントの考え方からは、母親を特別な存在として認められる時期が遅れ愛着構造が成立しにくくなると言われています。そのため母親が自分を守ってくれる存在であると自分の内面に取り込む事に時間がかかります。これらによって対人関係の基本となる母親との二者関係の成立に時間がかかり、他者との人間関係にも影響する事となります。

また、ヨチヨチ歩きの時に探索行動をしては母親の元に戻りエネルギーを補給し再び探索行動に出る行動が一時期よくみられます。ある時、母親の元に戻ったときに母親は洗濯物を取り込んでいなかったとします。すると子どもは不安になり母親といつも一緒にいたいという欲求に駆られます。しかし探索行動には出たい、この相反する感情を上手に乗り越える事ができると思春期も上手に乗り越えられるとされています。この相反する感情を同時に体験する事が出来にくくどちらかに偏ってしまう事が自閉症スペクトラムのお子さんには多々あります。更に、自分にとって良い母親、叱られたときの悪い母親はその時に応じて代わる代わる登場する感覚が子どもにはあります。しかしこれは一人の母親がいい時もあれば悪い時もあるのだとイメージが統合され自分の内面に取り込む事が大切です。これがうまくいかず人を部分でしか見ることができない事が自閉症スペクトラムのお子さんには多く見られます。

このように育ってきたお子さんは対人関係においてもろくて弱い特徴を持って生活をしています。

SST(ソーシャルスキルトレーニング)が家庭内、特別支援教育内でも広く取り入れられお子さん達は多くのスキルを手にする事が出来ています。思春期、青年期とSSTを活用して社会適応が良好にみえても自分の内的状態を言葉にする事は非常に困難な場合があります。抑うつ気分が強くなってくると更に視線が合いにくくなったり肯定的な感情の表出が更に乏しくなり、儀式的な行動に変化が起きる事も多々見られます。また、関心の幅が狭く特定の関心事にしか関心を示さなかったご本人がそれすらもしなくなる事もあります。独自の意味づけで被害的他罰的な発言が多くなり、一般的な抑つ状態での自罰的な発言と異なる表現が見られる事が多くあります。

このような時には乳幼児期から続くもろくて弱い対人関係に視点をおいた面接が必要になります。

慢性疾患に心理面接が必要な理由

喘息をはじめとする慢性疾患の方達が病院での心理相談ではなく、個人開設の心理相談に出向くメリットはあるのでしょうか?

ここでは一例として服薬や吸入等、日々の処置を「つい忘れてしまう」問題について触れてみます。

アレルギー疾患の方たちは、服薬をはじめとする毎日の処置を幼い頃から数年・十数年続けています。私が長期療養を目的とした病棟に関わり始めた30年前も今日も、日々の処置を確実に継続するにはどのような方策があるのか?というテーマはコンプライアンスやアドヒアランスという用語を用い治療目標の主たるものとなっています。

処置の大切さを診察時に説明されるだけでなく「○○教室」でしっかりと学習し、ご本人の病状にあった工夫された教材を用い、理解度を計るためのゲームを取り入れたチェックを受けます。これらを繰り返し受ける事により処置の流れを記憶し、実行に移し結果をノートに記載する事により振り返りができるようにします。うまくいっていればシール等で報酬を受ける事になります。これらの指導を病院では医師を中心としたスタッフがチームを組んで取り組んでいます。

では、個人開設の心理相談ではどうでしょう。連携をとることは可能ですが院内チームの一員となって指導する事は困難です。

何を相談をするのか?私たちは「主訴」といっています。この主訴をていねいにご本人やご家族の方と共有できるまでじっくりと時間をかけます。「飲み忘れちゃう」でも忘れても症状が急に悪化する訳ではないし、キチンと飲んでいても悪化する時もある。ご本人は何を忘れるのか、何を忘れたいのか。飲み忘れと飲まないは何が違うのか、次第にここが病院でなければ家庭でもない、学校でも職場でもない事が共有できると薬と全く違うものが立ち現れてきます。

主たる訴えは「飲み忘れちゃう」ですが、主(あるじ)の訴えは薬から離れたものである事が多くみられます。主(あるじ)の訴えを尊重し通っていただくと、病院でない「場」の大切さがご本人にもご家族の方にも理解していただけます。「主(あるじ)の訴え」は飲ませる側にいるお母様(ご家族の方)にとっても大切である事は言うまでもありません。

「主(あるじ)の訴え」を病院でない所へ継続する事は「主たる訴え」の解決だけでなくご本人の成長に大きな役割を果たします。そして主訴が解決した後も、何かまた主(あるじ)の訴えが立ち現れた時、それが5年後でも10年後でも同じ電話番号に同じ担当者が電話口に出る事の安心感を提供できるのがさとう成育心理面接室です。

佐藤 栄一  <経歴>

佐藤 栄一

心身障害者福祉センター・児童相談所判定課非常勤を経て、旧国立療養所足利病院小児科心理療法士として20余年勤務。その後、国立小児病院心療内科へ転勤の後、国立成育医療センターこころの診療部心理療法士として開設当初から8年間勤務。2010年退職し、4月さとう成育心理面接室を開きました。成育医療センターへは臨床研究員として医療の勉強を継続していきます。

【所属学会】
  • 児童青年精神医学会
  • 小児精神神経学会
  • 小児心身医学会
  • 難治喘息アレルギー疾患学会(元理事)
  • 矯正医学会
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「働く」からみた発達障害
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